WEB業界はやめとけ!20年働いた経験からその理由を解説

WEB業界転職

私はWEB業界で何度か転職し、現在4社目の会社で仕事をしています。WEB業界での仕事は通算で約20年ぐらいになります。そして、これからWEB業界に就職、転職を考えている人に向けて伝えたいのは、「WEB業界はやめとけ!」です。

WEB業界といっても、事業形態によっていくつかの種類に分けられますが、私が20年間仕事ををしてきた業界は主にWEB制作を行う会社です。広い意味でのWEB業界の中で、最もハードでブラックな会社が多い分野です。ハードでブラックという言葉だけで「やめとけ!」という意味は分かりますよね?その理由をいくつかご紹介します。

スポンサーリンク

制作会社は自転車操業だからWEB業界はやめとけ!

WEB業界の制作会社は、いわゆる労働集約型のビジネスになります。つまりWEB制作においては機械で自動化されるようなものではなく、人手をかけて制作を行い、かけた人件費がそのまま販売価格になり、会社の売り上げとなります。

そのため売り上げや収益額と労働力が比例することになるので、労働時間を短くすると売り上げは落ちてしまうのです。そのことで常に制作者を稼働させ続ける案件が必要となり、案件が減少するとキャッシュ(現金)不足に陥ることになります。WEB制作会社は小規模の会社が多く、キャッシュにあまり余裕がなく、自転車操業状態となることが多いのです。

安定的に案件を受注し続けることは難しいため、受注できるときに制作可能なキャパを超えても受注しがちです。そのことで制作者の稼働が100%を超え、疲弊していきます。逆に閑散期では売り上げが落ち、会社に資金的な余裕がなくなり、今度はそのことで精神的に疲弊するのです。多忙でも疲弊、暇でも疲弊と、まさに労働集約型ビジネスに起因するデメリットです。

また、大きな案件を受注すれば、長期的な制作者の稼働をコントロールできるため、良いと思われがちですが、これにも問題があります。WEB制作案件は受注後、制作中は、売り上げになりません、納品・検収後に初めて売り上げとなります。

そのため、案件規模が大きくなると制作期間中にキャッシュが減少していくことになるため、小規模のWEB制作会社は資金に余裕がなくなることになります。クライアント理由で納期が遅れるようになると、もろに資金計画に影響を与えることになるのです。

労働集約型産業(ろうどうしゅうやくがたさんぎょう 英: Labor-intensive industry)とは経済学用語の一つ。存在している産業の中でも人間による労働力による業務の割合が大きい産業のことを労働集約型産業と言う。
現代の日本では接客を行う商業やサービス業などと言った第三次産業が労働集約型産業とされている。
かつての日本では製造や建築も労働集約型産業とされていたが、科学技術の発達により、そこから従来ならば人間が行ってきた業務を機械で行えるようになっていることから、人間による労働力の占める割合が減少してきており、労働集約型産業ではなくなってきている。現在のサービス業でもコンピュータの発達などから頭脳労働ではあっても機械が代行できるような業務から人手の需要が減少してきており労働集約型産業ではなくなりつつある。
アニメーション業界は作画を担当するアニメーターに頼る部分が多いため労働集約性が高いとされる。

引用:Wikipedia

過当競争で給与が低いからWEB業界はやめとけ!

WEB制作は利益を上げにくいビジネスです。その理由は制作単価が安いことに起因します。それではなぜWEB制作単価は安いのでしょうか。基本的にはWEB制作案件は制作会社が独自の基準で見積もりを行い、クライアントから受注をします。利益を上げたければ、見積額を上げればいいのですが、それができません。

多くの場合、クライアントは複数のWEB制作会社に相見積もりを取ります。品質や実績などを考慮して、見積額には関係なく、WEB制作会社を選ぶこともありますが、金額はWEB制作会社選定の大きな要因となります。そのため見積額を上げるとそもそも受注ができなくなります。これはどの業界も同じ事がいえますが、WEB制作業界は価格競争が厳しい業界です。

WEB制作はPCや制作ソフトさえあればできてしまいます。つまりWEB制作事業への参入障壁は非常に低く、学生なども参入してきます。また、最近ではクラウドワークスやランサーズのようなサービスを使用して、フリーランスでもWEB制作事業をしやすい環境が整ってきていますし、海外で制作するオフショアも一般的になってきました。

学生・フリーランス・オフショア、彼らは経営に関するコストが低く抑えることができるため、WEB制作単価も非常に安く抑えてきます。つまり、WEB制作会社は低単価で見積もりを行う彼らと価格競争をしなければならず、見積額を上げるのは容易では無いのです。

WEB制作は労働集約型のビジネスですから、この単価が売り上げに直結して、制作者の給与にも反映されることになるため、WEB業界の給与は総じて低くなるのです。

深夜残業が当たり前だからWEB業界はやめとけ!

WEB業界に就職、転職を考えている人であれば、すでにご存知かもしれませんが、WEB業界の特に中小企業の制作会社は、残業は当たり前で深夜残業も日常茶飯事です。私は10年以上、WEB業界で人材採用業務で求職者との面接を行ってきましたが、WEB制作会社で正社員として働く人たちで、残業が少ないといった方は、かなりレアケースでした。

面接時に「WEB業界ですから残業や休日出勤は当たり前だと思っています」というどうしようもない会話は定番でした。

とはいえ、最近では働き方改革という言葉も浸透し、WEB業界も少し変わってきた印象はあります。小規模の会社でも、人手不足もあって、厳しい環境で制作者の退職者を減らすよう取り組む会社が増えてきているようです。

残業しても残業代が支給されれば、いいのですが、WEB業界では含み残業制度や裁量労働制をとっており、残業代を抑えるようになっています。なかでも小規模のWEB制作会社はこれら制度を会社の都合よく運用しているブラック企業も多数ありますので、WEB業界への転職を考えている方は注意が必要です。

他にもある「WEB業界はやめとけ!」という理由

いくつか、WEB業界はやめとけ、という理由をご紹介してきましたが、他にもまだまだあります。

  • WEB業界は若い人材が中心のため、中高年は体力が持たなくなる。
  • WEBの技術進化は早く、またトレンドの移り変わりも早いため、過去のスキルや知識がすぐに陳腐化する。
  • 小規模のWEB制作会社では、案件はすぐに炎上する。
  • WEB制作会社は労働集約ビジネス脱却を目指し、ソリューションビジネスやストックビジネスに手を出すが、資金繰りで目の前の案件を優先して失敗しがち。

などなど

WEB業界への転職や就職を考えている方にとっては、厳しい現実をご紹介しましたが、夢をもって仕事をすることを否定するつもりはありません。私もWEB業界への転職は、やりたいことを仕事にしたいという理由でしたので(笑)。

ただ、決して甘い業界ではないという覚悟は必要でしょう。こんなはずじゃなかったと後悔しないためにも、予めWEB業界の厳しさを知っておくことは良いことだと思いますよ。

タイトルとURLをコピーしました